◆多読習慣◆
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作成日:2026/05/25
【Amazonのすごい会議】



佐藤将之氏著書『Amazonのすごい会議』は、アマゾンジャパンの立ち上げメンバーである著者が、Amazonが圧倒的なスピードで成長とイノベーションを続ける原動力である「独自の会議の仕組み」を解説した一冊

日本の企業にありがちな「情報共有」や「根回し」が目的化した非効率な会議とは対極にある、「最速で意思決定を下し、行動に移すためのルール」がまとめられている

以下に、本書の重要なポイントを要約。

1. パワポ禁止と「沈黙」から始まる会議

Amazonの会議の最も有名な特徴は、パワーポイントを使ったプレゼンテーションが禁止されていること

      1ページまたは6ページの「文章(ナラティブ)」: 資料は箇条書きではなく、完全な文章(Wordなどのテキストベース)で作成。文章で書くことでごまかしがきかなくなり、提案者の思考が深く構造化される。

      冒頭1520分の「黙読」: 会議の始まりは、参加者全員で資料を黙読することからスタート。これにより、プレゼンターのトークスキルに左右されず、全員が同じ情報レベルに立った上で、質の高い議論や批判、検証に時間を全振りすることができる。資料の出来が良ければ、質疑応答すらなく「沈黙のまま承認されて会議が終わる」こともある。

2. 集中すべき「3つの会議」

Amazonでは、単なる「情報伝達や共有」のための会議は極力排除し、以下の3つの会議にエネルギーを集中させている。

1.     意思決定会議: 何かを決めるための会議。権限と責任の所在を明確にし、その場で結論を出す。

2.     アイデア出し会議: 新規事業や改善策を生む会議。常に「顧客」を起点にする「Working Backwards(顧客から逆算して考える)」のアプローチ(先にプレスリリースを書くなど)が用いられる。

3.     進捗管理会議: 属人的な感想や言い訳ではなく、あらかじめ定めたKPIやメトリクス(定量データ)に基づき、週単位の短いサイクルで厳密に確認・改善を行う。

3. 意思決定を加速する「2つのドア」

会議で物事を決める際、Amazonでは決定事項を2種類に分類し、スピードを最大化している。

      ワンウェイ・ドア(不可逆): 大きな投資など、後戻りできない決定。上層部を含め、慎重に時間をかけて議論する。

      ツーウェイ・ドア(可逆): 失敗しても引き返せる決定。この場合は、100%の情報を待たずに「とにかく早く決断して動く(実験する)」ことを重視。

4. 会議の「量」を減らすための組織と個人のあり方

著者は、会議の「質」は資料や進行のスキルで改善できるが、会議の「量(回数や参加人数)」が多すぎる根本原因は「責任や権限の所在(役割分担)が曖昧だから」だと指摘。

決裁権が曖昧だと、合意形成のために無駄な人を大勢集めなければならない。誰が決めるのかを明確にすること、そして呼ばれた側も「自分がアウトプットに貢献できない会議には、断る勇気を持つこと」が、真の意味での会議の効率化に繋がると説いている。


【まとめ】

本書の核心は、「会議は情報を共有する場ではなく、思考を研ぎ澄まし、最短で意思決定をして次の行動を起こすための場である」という哲学。資料作りのフォーマットから、時間の使い方、意思決定の基準に至るまで、徹底した合理主義と顧客第一主義(カスタマー・セントリック)が貫かれていることが理解できる一冊。

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