協和醗酵工業
MG(マネジメント・ゲーム)社内研修を編纂した本。MG開発者の西順一郎氏が監修している。
会計は苦手だ。おそらく、全体30%程度の理解しかしていない。完全理解に近づけるためには、通読回数を重ねていくしかない。
第1章 財務会計の眼
p8ベニスの商人の話
・借方かりかた貸方かしかたの発明者。二重記入により、金の出入りをダブルチェックしていた。
借方(左側):商人 船を仕立て左側の地中海へ出ていく
貸方(右側):金貸商人 右側イタリア長靴側に残る
p12会計とはお風呂である
フロー(風呂w)で見るか、ストックを比較するか
p20冷蔵庫の卵の値段は?
原価計算、総平均法の計算
p22製造原価はいくら?
p26戦略会計とは何か?
戦略会計STRAC(STRATEGY ACCOUNTING)
MG(マネジメントゲーム)開発者、西順一郎氏の造語
第2章 採算の眼「戦略が出てこない」
p34売上げ0のとき、まるまる赤字となるもの
総費用(売り上げで良いと思う)
変動費(比例費):売上量Qに比例して動く費用
固定費(非比例費):売上量に比例しない費用。これを回収しない限り赤字となる費用
採算とは、固定費の回収作戦である
p36固定費のつかみ方
採算戦略 固定費(赤字となる費用)がいくらになるのかをつかむ必要がある。
固定費=総費用(「売上」で良いと思う)-変動費(Q比例費)
p401個売る毎に1300円ずつ固定費が回収される
mPQ=変動利益(固定費を回収していくパワー)=付加価値
限界利益(一つ増えるといくら利益が増えるか)、
変動利益(売り上げが10%アップ、ダウンしたりした際の変動する利益はこれだ、協和発酵オリジナルマニュアル)、
付加価値単価(STRAC)
p42付加価値のつかみ方
付加価値の計算が必要になったら、図解(1個当たり、総額)を思い出すこと
p44(p94)STRACの7つの道具
@P(Price)平均単価
AvP(variable ratio変動費率バリアブルレシオ*P)変動単価
BmP(marginal ratio*P)付加価値単価 P-vP
Cm(marginal ratio マージン率)付加価値率
DQ(Quantity)売上個数
PQ
vPQ
mPQ
EPQ-vPQ=mPQ(固定費回収)
FmPQ-F(Fixed Cost)=G(Gain利益)
p46STRACの戦略的表記法
PQ(平均単価*売上個数)
戦略
P↗*Q↗(PQともに上げよ)
P→*Q↗(P現状維持、Q上げよ)
P↘*Q↗↗(P適当に弾力的にしながらQ上げる)
p48損益分岐点(BEP=Break Even Point)とは何か?
本質は、付加価値が固定費Fと等しくなる(利益=0)
p50損益分岐点の基本公式
mPQ=F(付加価値と固定費が等しい)
p52STRAC診断表はもう読める
何も見ずに書けるくらいにマスターして欲しい(となw)
第3章 採算戦略の眼
p72採算の眼
付加価値mPQ>固定費F
p74採算のための2つの戦略
1付加価値mPQアップ戦略(mPQ↗)
2固定費Fダウン戦略(F↘)
p76(p94)mPQ戦略
mPQ↗戦略 mP↗*Q↗の戦略に展開
mP=P―vP mP↗戦略は、Pの戦略とvP↘の戦略に展開
mPQ総額の最大化をはかる
p78F戦略
F↘経費節減
F↗固定費力の積極的活用
p94STRAC経営診断の実際
財務諸表は、全部原価(税務原価)で出来ているので、採算分岐点が出せない
B/S P/L、製造原価報告書(C/R コストレポート)が必要。
p96アラク考えよ(売上総利益(粗利益))
p98まず損益分岐点(ただし、率より量)
p100コスト構造を見る
p102mPQ対Fを見る(バランスを見る)
第4章 B/S(期末残高 残り ストック の集合)の眼
p114B/Sの眼には何が見えるのか
左側 目に見えるもの(現金)⇒カネの運用(資産)=資金の運用
右側 目に見えないもの(借入金、元手・頭金)⇒カネの出どころ(他人のカネ・自分のカネ)=資金の源泉
p128まずここを見る
第1着眼点 自己資本比率
固定資産(設備、関係会社への投資)
流動資産(在庫、売掛金、受取手形等の運転資金)
他人のカネ(借入金)で賄われている
p130次にここを見る
第2着眼点 支払能力
見えるもの(流動資産) カネになる資産 カネになる順
@
↑
A
↑
B
見えないもの(流動負債) 払わなければならない負債 カネを返す順
@
↓
A
↓
B
p146P/Lを見る眼
売上総利益(アラリ)
↓
営業利益(基礎的収益力)
↓
経常利益(正常収益力)
↓
当期利益(最終利益)
第5章 B/S戦略の眼
p150在庫の右側には何があるか?
左側 在庫(カネ(借入金)の固まり )
右側 借入金
在庫が増えれば増えるほど借入金が増加し、それに時間比例で金利が発生していくことになる。
p152資産をまかなっているカネ
左側 カネの運用
固定資金(固定資産に投じたカネ、長期間回収されず、寝る)
運転資金(毎日の営業活動に必要な流動資産に投じたカネ)
在庫3ヶ月→売掛サイト4ヶ月→7か月後に現金化
右側 カネの出どころ
自己資本以外の資産は、すべて他人のカネを調達することによってまかなわれている(借入金)
p168B/S戦略
第1 右側 自己資本を増やす(第2章採算戦略で利益を上げる)、借入金返済
第2 左側 カネの運用の戦略 資産の回転を上げよ
目に見えるもの(資産)を寝かせず、回転を上げるような投資を心掛ける。
(受取手形の回収期間、在庫月数等を短縮)
自己資本アップ、資産を筋肉質にする
自己資本増加(カネの出どころ)-資産増加(カネの運用)
=自己資金余力を生じる(借金返済)
第6章 資金繰りの眼
第7章 マトリックス会計の眼
勘定合って銭足らず
カネの恐ろしさカネには待ったが効かないこと。
損益が赤字になってもすぐに倒産することはないが、カネが間に合わなければ直接命取りになることにある。
損益≠カネの収支