◆多読習慣◆
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作成日:2024/03/23
【苦しかったときの話をしようか・ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」】



森岡毅(つよし)氏 

戦略家・マーケター。

PGに新卒で入社後、北米パンテーンのブランドマネージャーなどを歴任、その後ウエラジャパンの副代表を経て、2010年にUSJに入社。革新的なアイデアを次々と投入し、窮地にあったUSJV字回復させた。2012年からはチーフ・マーケティング・オフィサー、執行役員、マーケティング本部長をされたマーケティングのプロ中のプロ!

 2017年にUSJを退社された後は、マーケティング精鋭集団「刀」を設立させ、「マーケティングで日本を元気に」という大義を掲げ、数々のプロジェクトを推進されている。

ご自身の娘さんのために書き溜めたメモが、ネタ元になっているとのこと。自分だったら、自分の息子のために、このような話を伝えられるのか、物凄く考えさせられる本でした。内容が非常に濃厚ですが、一気に読めた。

文中で紹介されている、「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門」も、いずれぜひ読了してみたい。

 

齋藤孝先生の教え通り、まず、一番興味深いと感じた、本のタイトルにもなっている、第5章苦しかったときの話をしようか、から、読み始め。 

私の黒歴史を紐解いて、なんて謙遜からスタートしている。
3点の実話をご紹介されている。

■@劣等感に襲われるとき

PG入社時代の話。最初の上司の仕事のスタイルが、まったく合わなかったとのこと。これは結構きつい。朝から晩までのハードワーカーに付き合ってしまい、鬱寸前まで(@_@;)

長時間労働に合わないことを正直に申出したところ、何で今まで言わなかったの?くらい、きょとんとされたとのこと。なんでも、自分から進んで申し出て、コンフォートゾーンを創出しないといけないのだな、でも、自分が森岡さんの同じ年齢だったころ、果たしてできただろうか・・・自身が全くない。 

森岡氏のスタイルは、どこに焦点を絞って働けば最小の努力で最大成果が上がるのか? 

潰れないためには、最初から肩の力を抜いて、最後尾からスタートする自分を予めイメージしておくべきだ、成長する自分を自分だけは自分自身を多いの認めてあげる。
望月先生も、同じような話をされていた。

 
A自分が信じられないものを、人に信じさせるとき 

27歳のときに、ブランドマネージャーとなった最初の業務が、P&G世界本社のCEO肝煎りのプロジェクト「フィジーク」の日本導入プロジェクト。 

グローバル企業において、本国からきた戦略をローカル化するやばい案件だったようで、要するにシンガポール人の上司を含めて、誰もフィジークを信じていないが、誰も本社のプロジェクトを潰せない。止めるにはテストマーケットを早くして、市場での結果でうまくいかないことを証明するしかない。それが最も傷口を小さくする方法だったとのこと。

開始されたテストマーケットは、数か月で予想通りの大惨禍となる。森岡氏は、立場上、フィジークを信じるとの立場を創り、旗を振り続けるしかなかった。その後、
後始末、クロージング。 

すべての人から「大失敗したフィジークのブランドマネージャー森岡」と指さされ、事の顛末を本社に報告して記録を残す後ろ向きの業務。お客様へのお詫び行脚、ここによく来れたな?と露骨に言われたとか。 

これは、辛い
シンガポール人上司は昇進して、特段かばおうとはしなかったとのこと。世界はそんなものだ、との記載が、物悲しい。
評価者の情状酌量に身を委ねる情けない自分ならば、評価は最悪で当然。

数字(=結果)を持っていないと。

理由問わず評価においては、無防備で弱いのは当たり前。
ここで得た学びが2

1:Congruency(
信念と行動の一致の大切さ)

無力である以上、後ろ向きな仕事は避けられない。では、どうすれば有力なサラリーマンとは?辞められたら本当に困る「人財」として、組織に認知されること。
2:結果を出さないと誰も守れない

フィジークの1件で、リーダーとして部下を守れなかった、ならばリーダーとして成さねばならないことは何か?誰に嫌われようが、鬼と呼ばれようが、恨まれようが、何としても集団に結果を出させること。
自分の周囲の仕事のレベルを引き上げて、成功する確率を上げることに。

達すべきラインを踏み超えることに一切の妥協を許さない。そういう厳しい人にならねば。

 

■B無価値だと追い詰められるとき 

プロの世界で、最初から友情や親切を期待するのは単なるお人好しであり、淘汰される負けのマインドである。 

北米パンテーンのブランドマネージャー時代、職場でのイジメに遭った。 

北米パンテーンは、屋台骨の一つ。そのポストに、日本人が着任した波紋は大きかったとのこと。 

逃げた記憶がつきまとう人生、それは嫌だ、迷ったときは厳しい方をとれ。 

人間の脳は、楽な方が良く見えるように常にバイアスをかけているので、だからハードな道が正解。
だが、血尿とは。私、経験ない・・・
しかし、アメリカはプレゼン大国なのだと、プレゼンの練習の大切さを再認識できた。
松岡陽子氏も、文中言われていた。15分プレゼン、しかも、ネイティブ英語。 

ひたすら練習

大切なことは、自分の強みで戦うしかない。自分の強みを知っておく。

価値のある人間だとわからせれば、勝ち馬に乗るメリットが明確になるので、人々はついてくるようになる。自己保存の目的に適う存在にならなければ。 

お互いに実力を認めて、はじめて友情も尊敬も通うようになる。

 
以上、
強烈な第5章を読了後は、第1章に戻り、
以下、気になった点をいくつか。

パースペクティブ(本人が認識できる世界)Perspective

・何度も出てくるキーワード。
・残酷な世界の希望は何か?働くことの本質、キャリア論。
・それでも選べる選択肢を自分自身が握っている。
・しかし、その残酷な世界に、どうやって向かい合って生きていく?

 
「軸」の話
・自分の中に軸がない。自分の中にない基準。
・やりたいことが生まれない、選べるはずがない。
・「軸」なんて、千差万別の定義、ひとによる。

■キャリアにとって、重視すべき「軸」

事例「森岡氏」

@経営者に必要なスキル

A成長スピードが速い経験させてもらえる質と量

Self awareness(自分のことを知っている度合、自己認識)

 ×経験がないのに考えても仕方がない、ではなく、

○何がわからないことを、わかること

 
成功は自分の強みから生まれる。
・(その人の)特徴+文脈(自分の好きなこと)、セットで。

・「自己保存本能」これも、何度も出てくるキーワード。楽で安心安全な方向へ行きたがる心理。
・わからないことをわからないまま放置しない。

■学校で教えてくれない世界の秘密(5つ)

@人は平等ではない
1:「変数」己の特徴の理解

2:上記を磨く技術

3:文脈環境選択

A資本主義の本質

人間の欲⇒競争。サラリーマンを働かせて資本家が儲ける。
B年収を決める法則(3つのドライブ(牽引する因子))

1:職能価値(スキルの需要と供給)

2:業種構造市場構造が払える人件費を決定している

3:成功度合いによる違い
・重要で代替不可能な能力を有しているか?
事例:
・金融業。お金でお金を撃ち落とすビジネス。工場や在庫不要。

・プロ野球選手。サッカー選手と比べて、年間多くのイベント(試合)をこなしている。
・それでも情熱を持てる、好きな仕事。

・職能スキルステップアップ。成功⇒お金、お金は後からついてくる。
C持てない人が持てるようになるには?

・欲に対して強く正直に。
・資本家になるのがベスト。しかし、そう簡単に絡めるわけがない。株の売買とはわけが違う。スキルと実績が前提。
・職能を磨き、結果として市場価値を上げる市場価値を、常に意識する。
D会社の将来性を見極めるコツ
・今の大企業より、将来の大企業。
・二つの「軸」
@需要の変化:消費者はより便利でより快適なものに移行していく。
A構造の有無:コアコンピテンシー、知的財産、ブランド、参入障壁。
・競争優位を継続する構造、持続的シェアを取り続けられるかを知る。

 
自分の強みをどう知るか?
・見つけ方。特徴、文脈。
・目的(仮説)を立てる。「納得性」、と「一貫性」

・理想状態からの、発想法・
・どんな状態であれば、自分はハッピーか?未来から発想する。

■付箋ワーク「TCL」331(凡その分配人数比)
※ぜひ、何かの研修時にやってみたい。
T:考える力(thinking)
C:
コミュ力(Communication )
L:リーダー(Leadership)
それ以外(分類不能)

付箋で、名詞ではなく、動詞で(している、する、好き、できる)※50は書き出すこと。
・番外「I」の人。イノベーション、イマジネーション。⇒Tの人に属性。やはり、3つに分けて分類すること。
・勤勉こそ、日本人の最大必須の強み。猛烈に働かないでどうする?ワークライフバランスなんて寝ぼけたこと。www
・失われた30年、30年前は、個人の覚醒はいらなかった。30年経った今も、古い知識、社会システムから抜け出せない。
・日本の経済力が相対的に約半分に低下している。インバウンド激増、国力が落ちている結果。
・○就職最初から希望の専門性を経験できる配属をしてくれる確率の高い会社は、魅力的。
反対に、×どんなスキルが身につくのか想像つかない会社。
・企業同士、小さくなっていくパイの中で、シェアを激しく削り合う質的な戦いの中で生き残っていくには。
・特徴+文脈(環境)がフィットする企業、職能(スキル)へ。

 
自分をマーケティングせよ
@面接で緊張しなくなる方法
・変化を嫌う脳の現状維持機能。
How 伝え方
What 何を伝えるか?内容、中身
・誰の頭にも心にも響かない、中身の準備こそがフォーカス。
・何を話すか?
Who 誰に

What 何を

How どうやって

My Brand」を予め設計し、ブランド化しておく。
・売れる仕組みの本質。
・キャラ設定を明確化し、日々の行動に落とし込む。戦場、業界 ドメイン 設定 活動領域・・・

■ブランド エクイティ(自己資産) ピラミッド(Brand Equity
※フレームワーク 

Who:ターゲット「ST(戦略ターゲット)」、「CT(コアターゲット)」

What:ベネフィット「便益 RTBReason To believe)」便益を信じるエビデンス 資格とか

 
マイブランド 4つの視点

バリュー 強いか

ビリーブ 信憑性

Distinctive  特徴性 際立っているか

コングルーアント(congruent) 一致 ベクトル 自分の本質とずれているないか

 
自己保存とは
・決断しなくてよい、不安、ストレスフリー、痛くない、変化ない、安全、楽・・・
SNSでありもしない虚像を必死になって投稿したり、有名な人と繋がっている錯覚で現実逃避したり・・・

■マジョリティー、逆張りメリット
・戦略の真理。人を違うことをやるか、人と同じことを違うようにやるか。
・やばい山に引っ越すリスク。

■成長ブースト効果
・人はみな、死にそうになると、必死になるようにできている。
・人間関係を振り切って飛び立てるか?
・必要としてくれる仲間から離れる決断
・人間は気持ち良くなると成長を止める

■コンフォートゾーン 
・・うまくいっている時ほど、安心領域を壊す。

 

職能を増やすコツ
・スキルA:放っておけばすぐ錆びる。実績を上げ続けるライバルたちから、追い抜かれる。
メインウエポン 火力をつける
・スキルB:上記の状態の中で、手を出しても良いのか?
サブウエポン、各個人のリソースは限られている中で。
・「80/20の法則」自分の目的に適う選択をするしなかい。
・軸から外れないように。
・シナジー効果を狙う。
・ただ増やすのではなくて、ブランドエクイティピラミッド、ブランド設計図とにらめっこして決断するしなかい。

■自分の弱さとどう向き合うのか?
・不安とは。本能を克服して、挑戦している勇敢さが鳴らしている進軍ラッパのようなもの。
・首になったら、新しい居場所を見つければいい、ただそれだけ。
・自己保存本能が映し出しているフィクション。能が、幻覚を見せている。
・挑戦せずに変化から逃げる選択。
・成長しない、今住んでいる山に益々依存し続け、山にいることを許されるために誰かの奴隷になることが避けて通れない人生。
・挑戦する不安は、未来への投資。
・不安と向き合って共存する。いつ始めてもその時点からの人生輝く。

■弱点
・人の力を活用することで、問題解決する術。
・人を生かすリーダーシップ。
・自分一人ですべてを賄うのは無理。
すべてにおいて、中途半端なスキルしか持てなくなる。
・日頃から自分とかみ合うプロと接して大切にする。
・自分の力ですべて何とかする、無駄の極み。
・人は自分に似た人を過剰評価する傾向。自己保存脳が自分自身を決めて、肯定したいバイアスを常にかけている。
・広く薄く錯覚で繋がる友達いらない。友達より仲間。

 

■行動
・人は変わろうと思っても中々変われない。
・意識変化と行動変化までに、タイムラグがあるため。
・コツコツ、身体に覚えさせる。習慣化。
・努力継続、システム化、意識変化継続。

私も、毎週土曜日の投資時間、益々習慣化していこうかと、強く思す。

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