◆多読習慣◆
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作成日:2024/02/10
【チームが機能するとはどういうことか TEAMING】



『恐れのない組織』に続き、心理的安全性というコンセプトの生みの親、ハーバード大学のエイミー・エドモンドソン教授の著書。 
 
各章の最後に記載されている、
Lesson & Actions
が、各章を読了後、振り返りに利用できる。わかりやすかった。

また、「リーダーシップのまとめ」が各章の最後にある。
つまりは、リーダーシップ研修教材にも利用できる。
 
■第1章 新しい働き方
・チーム(名詞)
・チームワーク(共同作業)
・チーミング(動詞。共同作業(協働)の根底にあるプロセス。協働するという、活動を表す造語)
 
・組織が相互(相互依存を認識し、明確化する)に絡み合った仕事を遂行するための、より柔軟な新しい方法。協調の仕方。
 
・最初、チーミングの意味が、なかなか難しく腑に落ちなかった。様々なケース、事例、言い換えがあるからかもしれない。
 
・フォード、テイラー式科学的管理法から、GM、トヨタへの栄枯盛衰(他、ポラロイド、等巨大企業)
巨大企業病。ニーズや市場の変化を反映するものへ、なかなか変えようとしなかった。
 
・組織が学習し、革新するのを妨げてしまう。刻々と変わる不透明なビジネス環境で成長し続けるのに不可欠な試みと省察も妨げられてしまう。
 
・複雑適応系マネジメント(行動的適応力のあるシステム)の措置の必要性。
 
・TEAMIHG(協働)とは、「NEW IDEA」、「答え探し」、「ソリューションのための団結」。

・表1-1「実行するための組織づくりと学習するための組織づくり」、つまりは、学習しながら実行する。
 
■第2章 学習とイノベーションと競争のためのチーミング
・事例:都会の大病院…各担当が個々に動くため発生してしまった、患者の容体悪化。
医師、看護師、各技術者、その時、その瞬間、その患者の担当というチームであるという認識に気がつかない。
 
・チーミング成功、効果的チーミングの4つの柱
1率直に意見を言う(コミュニケーション)
2協働
3試みる(完璧を期待しない)
4省察(反省の色濃い振り返り)

・成功例 モトローラ社 RAZR(レーザー)携帯電話開発

・4つの戦略
1対立緩和:チーミング成功のための協調的取り組み
2対立の性質を見極める
3優れたコミュニケーションの具現化、共通目標の明確化
4難しい会話から逃げずに取り組む

・4つのリーダーシップ行動
1学習するための骨組み作り(フレーミング)
2心理的安全な場をつくる
3失敗から学ぶ
4職業的、文化的な境界を繋ぐ

■第3章 フレーミングの力
・チーミングや学習を進めるには、フレーミングから始めるとよい。

・3つの特徴
1リーダーの役割
2チームメンバーの役割
3プロジェクトの目的
 
・フレームとは解釈である。表3-2「学習フレームVS実行フレーム」
学習フレームが重要。
 
・フレーム、フレーミング、リフレーミング、認知フレーム(思い込み、信念)

・事例:アウシュビッツを生き延びた精神科医

■第4章 心理的安全な場をつくる
・事例:2003年コロンビア号の悲劇。NASA組織内の心理的安全の場の欠如。事前に気が付いた事故の予兆も、話すことができない環境って。
 
・信頼と尊敬の両方が特徴。

・7つのメリット
1率直に話しができて
2考えを明晰にできて
3意義ある対立が後押し
4失敗緩和
5イノベーション促進
6目標、パフォーマンスの関係が穏やか
7従業員の責任向上
 
■第5章 上手に失敗して、早く成功する
・リーダーは三つの基本的な行動をとる必要がある。
1問題を報告した人を歓迎する
2データを集め、意見を求める
3失敗の報告にインセンティブを与える
 
■第6章 境界を越えたチーミング
 ・事例:2010年チリ、鉱山事故33人の作業員が被災した、生きたまま、閉じ込められた岩盤事故。
70日で全員救出された。協調的チーミング。
1時の大統領等最高首脳部が作戦の成功を公約した。
2チーミングが速いテンポで学習サイクルを使って行われたこと。
3チーミング構造の特性、各役割での取り組みが集中して行われた。

・専門家同士、組織同士での境界コミュニケーションの不具合によるチーミングへの妨害

・職場でチームを組む人々は、同じ信念や考え方、意見を持っていることはまずない。協働の妨害の恐れ。

・境界を言う言葉は、ジェンダーや職業、国籍 人々の間にある。目に見える領域と目に見えない領域の両方に当てはまる。

・境界を繋ぐには、障壁を超えて通じ合おうとする意図的な試みが必要になる。
よくある境界は3つ
1物理的距離
2知識に基づく相違
3地位
 
・上位の目標を設定し、関心を深めて、プロセスの指示。

・境界を越えたコミュニケーション促進のためのリーダーシップ行動である。

・地理的な境界を克服するために、メンバーは定期的に他のメンバーの職場を訪れて、その職場特有の知識に注意を払い、知識の保存と交換に貢献。

・組織多様性によって生まれた知識の境界を克服するためグループは、
1知識共有
2集団的アイディンティティを確立
3バウンダリー(境界)オブジェクト(境界を繋ぐもの)を活用すべき
  
■第7章 チーミングと学習を仕事に活かす
 ・学習しながら実行する、ということは、今行っている仕事に学習を組み込んだ活動の仕方である。

・やってはならない対比として、効率追求しながら実行する活動の仕方、
「柔軟性よりも「支配を」
「試すことよりも忠実さを重視」
「不安によって支配と順応を促進する」
 
・状況を診断して、その状況がプロセス知識スペクトル(p.48)のどこに位置しているのか把握すること。
 
・学習しながら実行するための基本的なステップ。
1診断:組織に迫っている状況やチャンレンジや問題を診断する
2デザイン:学習しながら実行するための適切な行動計画をデザインする
3アクション:新たなデザインに基づいて行動し、その行動を学習するための試みとして考える
4省察:次のサイクルを始めるために、プロセスと結果について省察する
 
■第8章 成功をもたらすリーダーシップ
 ・3つの事例
 
1シモンズベッティング社(マットレス製造販売会社)
長く成功してきた組織が新しいテクノロジーや顧客嗜好変化、競争激化により、業績悪化。このような場合は、チーミングが有効。
 「ビジョン:朝起きてさあ仕事にいこう、とだれもが思うようなそんな会社をみんなで作りたい。他社の人たちに 一緒に仕事がしたい、と思ってもらえるそんな会社をつくりたい。」
 
2こども病院
 ・10歳の患者の容態悪化事故(薬の過剰投与)

・安全性運営委員会:今週、各部署で担当患者について、実際にどんなことを経験したか、情報共有、意見交換、こうあってほしいと思うのと同じくらいの安全だったか。

・事故報告を増やすこと、事故はシステム欠陥であること、責任は、説明責任とする。
 
3IDEO(デザインコンサルティング会社)
・新しいアイデアを古い組織に受け入れてもらうこと。
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